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【セカイは今】ザ・ローリング・ストーンズが語ったこと(キース・リチャーズさん) 2016年12月01日23:55

【セカイは今】ザ・ローリング・ストーンズが語ったこと(キース・リチャーズさん)
 半世紀以上、世界のトップを走ってきたバンド「ザ・ローリング・ストーンズ」。平均年齢72歳となった今も精力的にツアーをし、今月、新しいアルバムも出ます。そのメンバー4人全員に、日本のテレビとしては独占となるインタビュー。Interview with Keith Richards,THE ROLLING STONES.
 話題は今年3月のキューバでの歴史的公演から新作のテーマであるブルース、また、ノーベル文学賞に決まったボブ・ディラン氏がその直後に見せていた表情にも及びました。ニュース23で放送できなかった分も含めて動画でご覧ください。(なお、動画は全編英語です。日本語訳を掲載します)
Q.取材の機会を頂いてありがとうございます。
 A.こちらこそ。
Q.去年、パリでインタビューした際はソロアルバムの「Crosseyed Heart」リリースのタイミングでした。“Crosseyed Heart”は、とてもカッコいいオリジナルのブルースの曲でしたね。今回何故ブルースのカバーアルバムを作られたのですか?
 A.まず最初に言っておきたいのは、そうするつもりはなかったってこと。自然と出来上がったアルバムなんだ。去年12月にスタジオに入ったんだけど、そこは俺達にとっては初めて作業するスタジオだったんで、音響を確かめてたんだよな。で、まだ技術的なことを確認している最中なのに新曲を演奏するってのも時間の無駄なんで、ロニーに“Blue and Lonesome”をやるぞ、リトル・ウォルターの、って言ったんだ。あの曲はバンド全体でハマれる曲だし、みんなが音の響き具合を確認するのにもってこいだからな。で演奏してみたら、突然スタジオの音がしっくりと来たんだ。終わるやいなや、ミックが振り向いて、「おい、ハウリン・ウルフの“Commit A Crime”をやろうか」と。俺は「いいね、やろうぜ!」と。それが終わるとミックが今度はリトル・ウォルターの別の曲やろうと。で、俺はプロデューサーのドン・ワズの方を見て、「録音し続けてくれ」って伝えてね。ミックが夢中になって、一気にやる気満々になったから、そのあとはただ色んな曲をどんどん演奏し続けた。みんな色んな曲を思い出してね。まるで昔の友達に再会するかのようだった。で、気づいたら、「もはやアルバムじゃないか」って位たくさんの曲が揃ったってわけ。最初は「う~ん、ブルースアルバムを作りたいわけじゃなかった気がするけど」とかちょっと話し合ったんだけど、録音したものを聴きなおしてみたら、ミックもロニーもチャーリーも俺も顔を見合わせて、「これはアルバムだな」って。文句なしにだ。
Q.新曲もレコーディングしたのですか?
 A.ああ、でもまだ作業中だ。このブルースの企画に乗っ取られたな。侵略された。(笑)
Q.ではニューアルバム“Blue and Lonesome”が最後のアルバムにはならないんですね?
 A.違うよ。まだまだ出すよ。(笑)
Q.キース、私は東京で働いていますが、毎日のようにブルーなことがあります。何故、世界中の人々が今もブルースに魅了されるのでしょうか?
 A.それはたぶん、(ブルースが)何らかの形で我々みんなと繋がっている音楽だからだと思うな。ブルースは20世紀はじめにレコードが作られ始めて以来、ずっと大衆音楽の土台になってきた。ほとんどのジャズ、古いジャズはブルースを元にしているし、ほとんど全ての大衆音楽、ポップ音楽はどこかでブルースを元にしているんだ。必ずしも全てがブルースだってわけではないけれど、全ての音楽の中にあるよな。骨みたいなもんだよ。見えないけど、感じることは出来るだろ。そんな感じだな。
Q.映画「ハバナ・ムーン」観ましたよ。オバマ大統領は・・・
 A.俺達の前座だったんだ。(笑)俺達の1週間ほど前にいたんだよ。
Q.ローマ教皇フランシスコも日程の変更を迫ったそうですが。
 A.カトリック教徒のみんなのことはよく分からないんだけど、ローマ教皇にはローリング・ストーンズがどこで演奏するかなんて心配するよりも他にもっと大事なことがあったろうにね。(笑)
Q.ストーンズを観られる日が来るなんて思いもしなかったキューバの人たちの前で演奏したのはどんな感じでしたか?
 A.俺達もそんな日が来るなんて思わなかったよ。素晴らしい体験だった。今のキューバが持つ信じられないほどのエネルギーと前向きさを感じたね。ほんの48時間しか過ごせなくて、コンサートをやる以外はあまり時間がなかったんだけど、まさにそこで変化が起きているんだってことを感じたよ。とても楽観的でね。あと面白かったのは、車の中から人々を見ていて気づいたんだけど、誰もスマホいじってないんだよ。誰も携帯で話してないしな。彼らはちゃんと呼吸をして、自分達の周りを見ている。ま、長くは続かないだろうね。キューバの人々がスマホを手にしだしたらすぐに俺達と同じ生活になるわな。(笑)
Q.ボブ・ディラン氏について聞いてもいいですか?
 A.(カリフォルニア州の)コーチェラでやった最初のショウで会って、10分か15分はしゃべったかな。最高の再会だった。ボブは機嫌も良くてね。ユーモアもたっぷりで。しばらく会ってなかったから、良いお互いの近況報告が出来たな。すばらしいステージだったしね。で次の週にノーベル賞受賞してな。
Q.受賞について何か?
 A.その前の週に会ったからね。そのことについては話せなかったんだけど、受賞するって決めたからには凄く光栄に思ってるんだろうね。俺は化学賞が欲しいんだけどな!(笑)
Q.ちゃんと賞を受け取りますか?
 A.ノーベル化学賞なら受け取るよ!
Q.映画「Ole,Ole,Ole!」の中で、“ミックとはずっと諍い続きで、お互いを酷く苛立たせ続けてるよ”っておっしゃってましたね。最近も諍いは続いてるんですか?
 A.最近はまったくないよ。実際めったにしないんだ。どんな人間関係にも言えることとで、普段99%は仲良くしていて、1%はうまくいかないこともあるよね。でもみんなはその1%についてだけ耳にするんだよな。大げさなんだよね。実際、ミックと俺は古くからのとても強く結ばれた友達同士なんだ。だから時には喧嘩もする。本当の友達だから喧嘩できるんだ。
Q.アルバム「Blue and Lonesome」を3日間ほどで録ったそうですが、レコーディング中にかつてメンバーだった故ブライアン・ジョーンズや故イアン・スチュワートのことを思い出す瞬間はありましたか?
 A.たくさんあったよ。特にイアン・スチュワートを思い出したな。ブライアンもな。沢山の思い出や共に過ごした時、懐かしい顔を演奏しながら思い浮かべてたよ。凄い体験だったな。勢いに乗ってたらアルバムが勝手に出来ていたし。エリック・クラプトンが隣のスタジオにたまたまいてね。やつも我慢できなかったみたいで、俺は「入ってこいよエリック」って呼び込んでさ。アルバムにはエリックとやった曲が2曲ほど入ってるよ。エリックは俺が知る限り最初のストーンズファンの一人なんだぜ。
Q.ストーンズの終わりについて話したいわけじゃないんですが・・・
 A.俺もだよ。
Q.44歳の自分はストーンズのいない世界を知らなくて、想像もしたくないんですが、世界中をツアーで回っていて、ファンにお別れをしている感覚ってあるんですか?アタマのどこかで「もうこの町に来て演奏することもないのかな」とか。
 A.いや、全くそんな風に感じたことはないな。ブルースのアルバムが出て、まあ、出る必然性があったんだな。特に古くからの多くのストーンズファンにずっとこういうレコードを何年も何年も出してくれって頼まれてたからさ。「さあ出したぜ、次はどうするかな」ってなもんで。作るのも最高に楽しかったし、(ブルースを演奏する)ストーンズってのは最高だって俺も思ってるし。ミック・ジャガーは凄いハーモニカ吹きだと思うんだ。(今回のブルースアルバムでは)普段のストーンズの活動では見られないミックの側面が見られると思うよ。あいつの才能っては凄いんだ。
Q.東京ドームで観た“Midnight Rambler”も凄かったです。
 A.あいつの演奏はな。全部繋がってるよな。
Q.昔、あるジャーナリストがあなたに墓碑銘に“彼は受け継いだ”って記して欲しいっと書いてましたね。
 A.そう。“彼は受け継いだ -He passed it on-”とね。もう一つは“だから病気だって言ってただろ”ってのもあるぜ。(笑)
Q.今も同じ墓碑銘を記してほしいと考えていますか?
 A.そうだね。“彼は受け継いだ-He passed it on-”と。ソングライターとしては自然な願いなのかもしれない。なぜならソングライターってのは歴史の一部であり、未来の一部でもあるわけでさ。何千年もの昔に歌い、物を叩きはじめた人々に繋がってるってことだから。
Q.アフリカの?
 A.そう。人類との強い繋がりだよな。そう。音楽は偉大なる愛を創造できるんだ。
Q.“Blue and Lonesome”のツアーでまた日本に来てくれますか?
 A.行かない理由はないよな。だって、そうしない理由が全くないしな。来年自分がどこで演奏してるか、そこまで先のことはわからないけど、是非再訪したいし、みんなに会えるのを楽しみにしてる。
Q.去年パリでインタビューしたときに“I shall return!! 必ず戻るぜ”って仰ってたのを日本のファンは見てますから、みんな楽しみにしてますよ。
 A.ああ、そうだったね。戻るよ。
Mr.リチャーズ、ありがとうございました。
 こちらこそありがとう。(01日23:55)

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2927952.html


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