舞台は、少し古びた、でもどこか懐かしさを感じさせる小さな駅の前。
仕事を終えて帰ってきた父親を待っていてくれたのは、母に手を引かれた5歳の愛娘。思わず娘を抱き上げる父親の笑顔は本当に幸せそうです。
その後、10歳になった娘は小学校の友達と一緒に、仕事に向かうお父さんを駅前まで見送りにきてくれます。
月日は流れ、中学生になった娘はある雨の日、傘をもっていない父親を迎えにいつもの駅前まで。難しい年頃とはいえ夕食の話をする笑顔はやはりいつもの愛娘です。
さらに高校生ともなると、まぶしい笑顔に父親も少し照れるくらいですが、定期券を忘れるお父さんの癖にはちょっとキツイ一言も...。娘もそんなしっかりしたことを言う年齢になったのです。
そして最後のシーン。愛する家族のために雨の日も風の日も仕事に向かう父親。
そんな彼も月日の流れとともに髪の毛にだいぶ白いものが混じりはじめました。
仕事からの帰り、改札口を出た後姿にもどこか疲れが見えます。
その後姿に走り寄る若い女性。そうです、母親に手を引かれ迎えに来てくれた娘はもう23歳になったのです。
嬉しくも気恥ずかしいような娘との駅からの帰り道、笑顔でお父さんに語りかける娘の言葉は、CMの中でははっきりとは聞き取れません。もしかしたら娘の職場での話なのかもしれません。あるいは恋愛の相談なのかもしれません。ただ、娘と肩を並べ家路につく父親の後姿には、もう疲れはみえません。
そこには、愛する人と生きる喜びと希望がみえるかのようです。