【歌えるオールディーズ 116】 サウンド・オブ・サイレンス （サイモン＆ガーファンクル）

Simon & Garfunkel "The Sound of Silence" with lyrics

解説不要の曲ですね。今回は、64年のデビュー･アルバム「水曜の朝 午前３時」に収録された時のオリジナル版（アコースティック・ギターによる伴奏）をアップします。２人のハーモニーがよく分かるし、エレキ版以上に心に響くのではないでしょうか。
ポール･サイモンは、スカボロー･フェアなど多くの曲の中に反戦メッセージを織り込んでいます。64年は、アメリカがベトナムへの本格的な軍事介入を開始した年と言われています。そういう背景を考えると、今の社会に声を上げないこと（沈黙すること）への批判なのかもしれません。内面的な歌詞なので分かりづらいのですが、訳してみました。
「やあ、昔からの友、暗闇君。君とまた話しに来たよ。幻影がそっと近づいて、僕が眠っている時にその種を置いていったから。僕の心に植えられた幻影は今でも沈黙の音の中に残っているんだ。落ち着きのない夢の中で僕は一人で歩いていた。狭い敷石の通りを。街灯の光の下で、じめじめした寒さに僕は襟を立てた。僕の目にネオンの光が突き刺さった時、それは夜を引き裂いて沈黙の音に触れたんだ。　そして裸電球の光で僕は見たんだ。一万人、もっと多いかもしれないが、人々が口を動かすこともなく話し、人々が耳を傾けることもなく聞き、人々が声に出ることのない歌を書いているのを。そして誰一人として沈黙の音を遮ろうとしなかった。……」