かつて三人の男を手玉に取り、大騒ぎになりかけたという『前科』を持つ喜瀬川のところへ、若い衆の喜助が飛び込んできた。
「お客ですよ」
「ハイハイ。で、誰?」
「杢兵衛(もくべえ)お大尽です」
「...、え?」
杢兵衛は流山の大金持ち。喜瀬川にばかな惚れようで、自分が嫌われているのをまったく気づかないから始末に負えない。
「そこは商売、なんとか顔だけは...」と喜助に言われても、嫌なものはやはり嫌。
仕方がないので、『花魁が危篤です』と告げ、追い返すように喜助に頼んだが...
★落語ちゃんねるデータベース(ブログ)より
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