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無痛分娩(陰部神経ブロック)の安産効果 久保田史郎

久保田産婦人科麻酔科医院(福岡市)  http://www.s-kubota.net/
院長 久保田史郎(産婦人科医・麻酔科標榜医) 
研究:新生児の体温管理と栄養管理、発達障害の原因と予防、無痛分娩の普及 乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防、
著書:「カンガルーケア」と「完全母乳」で赤ちゃんが危ない(小学館)
上記書籍は下記リンクより購入できます。
http://goo.gl/vj2F2C
寒い分娩室でのカンガルーケアと母乳が出ない生後3日間の完全母乳は赤ちゃんを寒さと餓えに陥れ低血糖症を惹起する。新生児低血糖症が長引くと、脳神経の発達に機能障害を引き起こす。低血糖症が発達障害の本態である。発達障害は出生直後の保温(保育器内収容)と人工ミルクで飢餓(低栄養+脱水)を防ぐことで予防できる。

日本のお産の常識は非常識!
麻酔なしのお産は痛すぎます。当院では、過度の痛みから母・児を守るために、すべてのお産に陰部神経ブロックを行います。産科麻酔(陰部神経ブロック)の特徴は産道の痛みを取り、筋肉を弛緩させ、分娩時間を短縮、安産効果に優れている。短所は腹部の痛みが取れないこと、麻酔が2時間程度しか効かないことです。麻酔による合併症はありません。

出生直後の寒い分娩室でのカンガルーケアと生後3日間の完全母乳は、百害あって一利なし!寒さと餓えが赤ちゃんを低血糖症に陥らせまう。低血糖症は発達障害の危険因子です。現代産科学は低血糖症を防ぐ管理を怠っています。新生児の低血糖症を防げば発達障害は激減します。
日本の分娩室は大人に快適、赤ちゃんには寒すぎる。母乳は3日間ほとんど出ていない。寒さと餓えが、赤ちゃんを低血糖症に陥らせる。

本の内容
1. 和痛分娩(陰部神経ブロック)の安産効果と当院の新生児管理の特徴を紹介。
当院では全てのお産で陰部神経ブロックを行います。その目的は、産痛の苦しみをとると同時に,痛みによる母親の過呼吸から赤ちゃんを守るためです。母親が痛みで過呼吸になると血中の炭酸ガス濃度が減り末梢血管が収縮します。その結果、子宮胎盤血流量が減少し、胎児は低酸素血症(胎児ジストレス)に陥る事がしばしばあるからです。この麻酔法は陣痛(子宮収縮)の痛みはとれませんが、腰部の痛みは約50~80%、産道の痛みはほぼ100%とれます。本法の特徴は、産道・会陰部の筋弛緩に優れているために赤ちゃんがスムーズに出てくる事です。会陰裂傷が少なく、巨大児(難産)のお産、吸引分娩、骨盤位のお産には、とくに安産効果を発揮します。次に、出生直後の新生児の体温管理(保温)がなぜ必要かについて紹介します。

2. 日本では出生直後のカンガルーケア(早期母子接触)が当たり前になりましたが、当院では行いません。何故ならば、日本の分娩室(約25℃)は、出生直後の赤ちゃんには寒すぎるからです。当院では出生直後から「温めるケア」を行います。赤ちゃんが低体温症に陥ると、発達障害の危険因子である低血糖症に陥る危険性が増えるからです。また初期嘔吐は一般に生理的現象と当然の様に考えられていますが、初期嘔吐は冷え(末梢血管収縮)が原因です。出生直後の新生児を温かい保育器に収容し、冷え症を防ぐと初期嘔吐は無くなります。また胎便も早く出て、治療を要する重症黄疸も出ません。

一般に、出生直後の2℃~3℃の体温下降は生理的現象と安易に考えられていますが、赤ちゃんにとっては病的(低体温症)です。また出生直後の新生児は呼吸循環動態が不安定と言われますが、不安定な理由は、赤ちゃんが冷え症に陥り自律神経機能が交感神経優位になり、交感神経と副交感神経がバランスが崩れているからです。新生児管理の基本は、カンガルーケアではなく、体温管理(低体温予防)と栄養管理(低血糖予防)を優先するべきです。出生直後のカンガルーケアと完全母乳栄養法は新生児に最も危険です。決して赤ちゃんに優しくありません。母乳が出ない生後3日間の新生児の飢餓(栄養不足+脱水)には厳重な注意が必要です。母乳が出始めるまで赤ちゃんの体重は減少しますが、体重減少は-7%以内に抑えるべきです。10%以上の体重減少は生理的ではなく病的(飢餓)です。近年、発達障害児が急増していますが、生後数日間の新生児の飢餓が脳に害を及ぼす事が分かってきました。発達障害の危険因子である低血糖症・低栄養・重症黄疸・脱水は、生後数日間の母乳不足による飢餓が原因です。赤ちゃんが飢餓状態かどうかは、体重減少を調べれば分かります。

出生直後のカンガルーケアと生後3日間の完全母乳は、赤ちゃんに寒さと餓えのストレス・テストを行っている様なものです。赤ちゃんに優しい病院にカンガルーケア中の心肺停止事故が多発するのは、寒さと餓えによるものです。

厚労省が奨める母乳育児の3点セット(完全母乳・カンガルーケア・母子同室)は、正常に生まれた赤ちゃんを低体温症・低血糖症に陥れる危険性があります。生後間もない新生児が中等度の低血糖症に陥った場合、発達障害を引き起こすことは医学的常識ですが、この事は一般の方々には知られていません。厚労省が母乳育児の3点セットを見直し、出生直後の体温管理(保温)と母乳不足を人工乳で補足する内容の「授乳と離乳の支援ガイド」に改めたならば、3年後には確実に発達障害は減り始めます。私が出生直後の赤ちゃんを温かい保育器に入れ、人工乳を飲ませ完全母乳にしない理由は、赤ちゃんを栄養不足と脱水から守り、脳障害(発達障害)を防ぐためです。久保田史郎


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