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坂本龍一 - 戦場のメリークリスマス

坂本龍一 - 戦場のメリークリスマス
Ryuichi Sakamoto - Merry Christmas Mr.Lawrence
(Original Version)

坂本の全楽曲の中で最も知名度の高い"代表作"で、
坂本龍一にとっての初めてのサウンド・トラック・アルバムでもある。
1983年5月1日にリリースされた。英国アカデミー賞 作曲賞受賞。

後のアルバムやライヴに於いても編成・アレンジを変えて何度も演奏されている。
所謂ペンタトニック(移動ドでいう「ド・レ・ミ・ソ・ラ」)中心の
"オリエンタルなメロディー"+"近代西洋音楽の和声"="東洋と西洋の高次な結晶"
というような評価が世界中でされてきたが、
坂本自身は、映画自体のある種の非現実感から影響を受けて、
「西洋から見ても東洋から見ても"どこでもないどこか"、
そして"いつでもない時間"をコンセプトに作られた。
として"東洋+西洋"という単純な考え方自体を否定している。

主旋律の音色はワイングラスのサンプリングが使われており、
低音では敢えてチューニングが外れるようにして東洋の雰囲気を醸し出している。
基本的には「四七抜き(ファとシを使わない)」で構成しつつ、一瞬「シ」を入れ込んでいる。
この「シ」はⅢm(「ミ・ソ・シ」)の5度と考えられる。坂本によると「繁留の反対」。
イントロ部分の和声はⅣ→Ⅴ7→Ⅲm→Ⅵの四小節ごとの繰り返し、
主旋律部分の和声はIV→V7→VIm→Ⅲmを基本形にしている。

坂本自身はなぜこの曲だけが特に好まれるのか、作った当時から分からなかったが、
シンプルで覚えやすいメロディが原因ではないかと分析している。
なお、坂本自身、作曲中に何度も「ぽろぽろ」泣いたそうである。


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